マッサージセラピストは本当にAIに仕事を奪われないのか?
以前、このブログで日本人セラピストはうかうかしていると外国人セラピストに職を奪われてしまうのではないか?という記事を投稿しましたが
今回は、AIが急速に進化する中で、「マッサージセラピストは本当にAIに仕事を奪われないのか?」という考察です。
確かに現時点では、すでにアメリカなどで登場しているマッサージロボットを見ても、人の手を完全に代替するには程遠いと感じます。10年後でも難しいと思いたい、というのが多くのセラピストの本音ではないでしょうか。しかし、本当に全面的に安心していられるのでしょうか。
結論から言えば、「何もしなければ危ない」というのが現実的な見方です。マッサージセラピストのすべての施術能力がAIに取って代わられる可能性は低いでしょう。しかし、一部のセラピストは確実に不要になる、これは十分に起こり得ます。怖いのは、AIが人間を超えることではなく、「平均的な人間」を確実に超えてくる点です。すでに揉みほぐし系(指圧)の施術においてはかなりのレベルに達しています。
AIロボットにとって難しいとされているのは、身体の疲れだけでなく、心の緊張や不安にまで寄り添うことです。施術中の何気ない会話、表情の変化、呼吸や声のトーンから感情を汲み取る力。これらは人間特有の繊細な感性に支えられています。触覚による安心感、体温、間の取り方、施術前後のカウンセリング力も含め、現時点では代替不能に見えます。
しかし油断は禁物です。10年後、AIは「圧の強さ」「リズム」「筋肉の反応」「血流変化」「好みの傾向」などを膨大なデータで最適化し、技術面だけを切り取れば、人間以上の再現性を持つ可能性があります。オイルマッサージですら、一定レベルまではこなすロボットが登場しても不思議ではありません。問題は、そのときに「人間でなければならない理由」が残っているかどうかです。
これからの10年で、セラピストが意識しなければならないのは、「技術+人間性+思考」です。ただ気持ちいい施術をするだけ、言われた通りに揉むだけの存在は、真っ先にAIの比較対象になります。お客様がなぜ疲れているのか、なぜ緊張しているのか、生活背景や心理状態まで想像し、言葉にできない部分を汲み取れるかどうか。その姿勢が価値になります。
さらに言えば、「癒しているつもり」のセラピストほど危険です。癒しは感覚ではなく、結果で判断される時代になります。施術後にどう変わったのか、翌日どうだったのか、次に来たとき何が改善しているのか。そこまで責任を持てないセラピストは、AIと並べられた瞬間に選ばれなくなります。
そうなると唯一AIにできない領域は、「コミュニケーション力による癒し効果」という事になりますが、、、それすらも未来には如何でしょうか?
この文章を読んでいるセラピストさんこそ、自分に問い直すべきです。自分は「作業者」なのか、「人として選ばれている存在」なのか。もし後者でありたいなら、今から考え方も在り方も変えなければなりません。AIに仕事を奪われないのではなく、AIと比較されても負けない存在になる。その覚悟がないセラピストは、10年後、確実に居場所を失っているでしょう。
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